司書の本棚

司書が本当にお勧めする本

『なぞなぞのすきな女の子』女の子とオオカミという定石

「なぞなぞ」という遊びがずっとすたれずにあるのは,きっとそれを楽しいと感じるこころがあるからなのだろう。

主人公の女の子はいつもいつも,お母さんを相手になぞなぞ遊びをしている。ある日,女の子は森へ行き,そこで出会ったおおかみとなぞなぞ対決をすることに・・・。

女の子という存在の明るさや強さ、そしてちょっとずる賢いところとそれを隠すための愛嬌などを存分に書いている。

そしてオオカミの存在。この本のオオカミはおっちょこちょいでユーモラスな存在だ。

だから女の子とオオカミという定石ながら、どこか新鮮で楽しいお話になっている。読みがたりには少し長いけれど、最後まで笑い声が絶えず、時間を忘れさせてくれる魅力ある児童書だと思う。

このお話が好きになったら,同じ作者の「じゃんけんのすきな女の子」も読んでみてください。こちらは読書感想文の本としても十分な内容で,じゃんけんのメリットとデメリットについて考えさせる一冊。

 

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