2021-01-01から1年間の記事一覧
タイトルからして,もう笑える匂いが充満している感じ。 早速開いてみると,「はじめに,或いはトモダチヒャクニンデキルカナ」と前書きらしきものが・・・。この前書きだけでクスクスではなく,ゲラゲラまで一気に持っていかれます。 新聞の書評欄で見つけ…
小学校5年生くらいの事だったと思う。その日風邪をひいて休んでいた私は,親の本棚から『窓際のトットちゃん』を取り出した。いわさきちひろさんの絵による絵本を読んだことがあり,表紙の絵を見て「これならよめるかも・・・。」と思ったことを覚えている…
この本は,誰でも読んだことのあるお話のキャラクターがクリスマスカードをもらうという設定。たとえば,ロシア民話3匹のくまの女の子や,赤ずきんちゃん,シンデレラなど。そしてゆかいなゆうびんやさんが届けたカードを封筒から出して読むことが出来る仕…
この作者はきっと世界の隅々までよく見える目を持っているんだろうなと思う。 小さな子どもが何でもない場面を細部まで覚えていることがあるように。 読んでいる間,映画を見ているようだった。 あなたが思った通りにはきっと終わらない物語だと約束できる1…
子育て中に何度読んだか。そして何度読んでも途中で涙をこらえることになってしまう。せつないのでもなく,やるせないのでもなく,安心して泣き笑いみたいになってしまう危険な本。 おじいちゃんやおばあちゃんが出てくる絵本は多くて,子どもとお年寄りのペ…
司書という仕事の魅力はなんといっても,その人にとって今必要な本を手渡すことが出来た瞬間です。 悩んでいた人がスッキリとした顔で本を返しに来たなら,心の中でガッツポーズ。 「面白かったです。」「良かったです。」と,話しかけられたらこの先もきっ…
伊坂幸太郎さん自身があとがきの中で 「この本を書くために作家になったといってもいい。」 と書かれている。それほどまでにこの本は今までの作品とは一線を画す場所にある作品だと思った。 いじめについて,ある種の答えを出している本はいくつかあるけれど…